春の植え替え
- Repotting Bonsai in Spring

2010年 3月 7日

春! トキメキ ! 暖かくなってきました。盆栽が楽しい季節の到来です。
あなたの盆栽の鉢をチェック!
目詰まりした盆栽の植え替えをしましょう!

(公社)全日本小品盆栽協会 認定講師 三浦 勝志

 

植え替えのタイミング

1. ほとんどの樹種は基本的に新芽が少し動き出した時が植え替えの適期です。

ただし、カンキツ類、クチナシ、ザクロ、等、暖かい地方に自生している樹種は少し遅めで暖かくなってからの方がよいと思います。

 

2. 植え替えは毎年行うのではなく、鉢の中に根が回りすぎて水はけが悪く、通りにくくなったものについて行います。

また、最近購入した盆栽で使用している植え土がわからない時は、植え替えて自分に慣れた土に替えることが管理上大切です。

 

新芽がわずかに膨らみ始めた
新芽がわずかに膨らみ始めた

根が鉢の中で一杯になっている
根が鉢の中で一杯になっている

 

用土の準備


3. 通常、松柏類は、硬質赤玉土:砂 = 6~7:4~3 くらいの割合で、

雑木類は硬質赤玉土:砂 = 7~8:3~2 くらいの割合で
混合したものを使います。
盆栽棚の日照状況や水やり出来る頻度によって、混合比を調節します。
用土の粒の大きさは、いずれも 3~5mm と 1~3mm にふるい分けます。
(最近、有名盆栽店では既にふるい分けて混合したものを売っています。)


植え替え


4. 盆栽を鉢から抜き、

竹ばしやピンセット等で底面の古い土をかき取り、根をほぐします。
表面の土も肥料などで汚れていたり細かくなっていたりするので、
根を痛めない様に丁寧に軽く掻きとってやります。
このとき、万一根が黒ずんでいたり異様な匂いがする時は、
根が腐っていると思われますので、
腐った根を切り取ってやり、
根を水洗いして腐った土を取り除いて下さい。

そうでない時は水洗いする必要はありません。

 

竹ばしで根をほぐす
竹ばしで根をほぐす

ほぐし終えたところ
ほぐし終えたところ

 

5. 古い土を掻き取ってほぐした根は良く切れるハサミで切り取ってください。

切り取る根の量は通常 1/3~1/2 です。樹勢 (樹の元気さ) に応じて調節しましょう。

幹底 (主幹の下側) を中心にカットします。この時、幹の下に出っ張っている根や取り木したあとの幹が残っている時はこぶ切りバサミ等で少し凹むくらいに切り取って下さい。

異常に太い根があるときは上部の細根を少し残して切り取ります。

 

半分くらいの根を切り取る
半分くらいの根を切り取る

 

6. 植え替えには水洗いした鉢を使用するのが望ましいです。

鉢穴の底網はアルミ線等の針金で固定して下さい。

 

底網をアルミ線で留める
底網をアルミ線で留める

 

7. 準備が出来た鉢に粗い土 (3~5mmの土) を鉢底に

1cm 前後の量を入れ (鉢の深さにより加減します)、

その上に細かい土 (1~3mm の土) を入れ、

鉢の中心を少し盛り上げます。

盛った土の上に樹芯を押し付け、

植え付けの位置や角度を決めてから、

鉢底からアルミ線等で樹を固定します。

 

粗い土の上に細かい土を盛り上げる
粗い土の上に細かい土を盛り上げる

アルミ線を鉢穴から通して樹を固定する
アルミ線を鉢穴から通して樹を固定す

 

8. 更に、同じ細かい土を鉢の表面近くまで入れ、

根の周りに万遍なく土がなじむように竹ばし等で突いて下さい。

その後、樹幹の周りを中心に鉢の表面を指で軽く押さえてやります。

押さえて軟らかいところは土が根になじんでいませんので、

更に竹ばし等で突いてなじませてやります。

 

植え土を入れ竹ばしで突いてなじませる
植え土を入れ竹ばしで突いてなじませる

植え付け完了
植え付け完了

 

植え替え後の管理


9. かん水

水は細目のジョウロまたは水道散水器を使用して盆栽の頭からかけ、

鉢穴から濁った水が出なくなるまでたっぷりやります。


10. 植え替えたあとは、余り過保護にしない方が宜しいでしょう。

但し、鉢が乾き過ぎないように注意して下さい。
すなわち鉢の表面が乾いたら水やりをしましょう。
根腐れの処理をした場合や太い根を切り取ったりした時は
少し保護した方がよいです。


植え替えは、盆栽の素材や未完成樹の培養(樹格アップ)にも
完成樹の維持管理にも重要な作業です。
盆栽は通常 2~3年 (1年の場合もある)
植え替えずにそのままなので、
植え替えは
あわてずに丁寧に行って下さい。
根の状態はその樹の健康状態を示していますので、
良く観察しながら行うと宜しいでしょう。


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